もう24日だねー。
発売日は『美少女とは、斬る事と見つけたり』が8日、電マガが10日でした。

一応ネタバレありで続きから。

・サムライ・デッドエンド

入間人間流時代小説……！？　っていうか時代しょうせつ！？　と二度見しました。
わたし普段そういうの読まないから……旧い文体のお話は読むとしても多分怪談くらいなものですから……。

正直、入って行きにくいよね！　普段馴染みも親しみもないジャンルに突然放り出されるこの感覚。

でもご安心あれ、剣豪小説っぽいよさもいるまさんっぽさもちゃんとありましたので。

うーん……ちゃんとわたしにも受け取れる『よさ』がありました。
柳原も柳原で、勝ったためしがなくて、勝ちたかったんでしょうね。いつか本当に。先読みした未来も含めて、ちゃんと、本当に。
お互い勝ちたくて勝ちたくて仕方がなかったわけですなーと。

花火という演出もまた風流で。上手いこと季節ぶつけてきたもんだなーと思います。

血を漉して残った純真たる涙

という表現には、ああ、この人はまだ少し以上は越前魔太郎で、この人の中でも未だ【窓をつくる男】は生きているのかなぁと、嬉しくなりました（入間人間もまた【越前魔太郎】なのですよ）。
……まあ、涙と血が殆ど同じ成分なのはただの事実なのだけど。

 note.【窓をつくる男】 の台詞」

「涙の成分は、血の成分とおなじなのだ。」

ここでまた時間が巻き戻らないように願うような、先に残される側のことを考えてみてしまえば「もう一回巻き戻ったらいい加減にしておうち帰りなさい」って感じなような。


・あとがきがわりコーナー（「暑い夏の食べ物といえばコレ！」でひと言）

あー……夏のゼリー……涼やかですなー……桃ゼリー食べたい。
そしてこのステマである。かつ丼は胃もたれしそうだからあんまり夏食べたくないなー。ひゃーむぎは食べたい気もするけどいえなさん実はそーめん派なのでカニャちゃんに敢えてそうめんを与えたい（台無し）。



・美少女とは、斬る事と見つけたり（ツッコミ多め）

あとがき短っっ！！！！
……人斬り美少女、投げやりなのかな……って、思えるほどに（内容と併せて）。

イラストは……事前発表の時点で「珈琲貴族さんやー！（やんややんや）」的な騒ぎがあったしデッサン的にめちゃ上手い！　みたいなわかりやすく上手い人なのかなと思ったらそういう系統じゃなかった。

重たそうな感じとかけだるげな眼光、くちびる、光る桜などが素敵な絵師さん。
でも相変わらず入間作品の文庫は挿絵と本文のすり合わせもうちょっとがんばりましょう感ある。

本編は、こう、大体の心理描写とか、死に際の描写とか、超能力者周辺のできごととか、超能力の成り立ちとか、そういうところを言えば面白かった。が、

これ、リアリティとファンタジーのラインをどこに置いて読んだらよかったの？？

いやね、入間人間の書くお話って妙に生活感を感じさせるところとかあるんですよ。それが身近に感じて好きだったりするんだけど、そのお陰で「こまけぇこたあいいんだよ」が一定以上通じない。

だから、

・日本刀をくわえてぶん回して歯で柄糸が傷ついていない
・急所に忍ばせている透明な肉塊が一切におわず、液も垂れない
・動物なのにものが燃える背後の熱さに一切気づかない
・あれだけぱんつ見せまくって生活してる春日透が女子に嫌われていない（詳しくは補足する）
・透明化能力で家……の中のものはえぇっと中じゃなくてでも服で覆えばえぇっと……？
　（細かいこと気にしすぎると人を斬ったら来てる服や靴も透明になるの自体ようわからん感じになってきちゃうけど）

などのことが引っかかって引っかかって本編に集中できねえ！！！！

まあ最後のは、超能力が超能力者本人の認識に左右されるっぽい（トカゲの王より）辺り春日透のアタマが相当都合いいんだろうなあと思うことは可能なんだけどさ。
他作者他作品でもでもシズクのデメちゃんが吸えるものが『シズクが生き物だと認識していないもの』だったりするし。

でも柄糸傷つくよいくらなんでも。刀とっくに透明だって。あとスプーンで食べるったってゼリーとか出たら一発アウトじゃないですか。毎回食わせてもらってんのか。あと身近なもの傷つけずに生活って時点で色々無理があるので、せめてこういう穴ぼこだらけの設定のご本出すときぐらい妙な生活感（現実感？）出すのやめろよ。

黒スト履いてる理由のこじつけはビジュアル面のアレかーと思って一度はがんばってスルーしたけど伝線怖いしあれ履く方が爪で傷つける率高いと思う履けばわかる。描くならいっぺん履いてみろ。
同日中追記：ああ違う服は着せてもらってるんだった。でもなーそれにしてもストッキングが伝線して透明になる率ェ……。丈夫なの？

あとパンストって言い方毎回やると微妙におっさんくさいからヤメてほしいです（懇願）。

あと緑字で書いた春日透が女子（の多く）に嫌われていないのが解せないっていうのは、購買で買い物するだけでぱんつ見せてるような生活していたらこういうやりとりが自然発生しているはずだからです。
 
特に事件とか発生しなくても多分こうなるし、かなりの確率で事件発生するよなーとは思う。
（例：潔癖気味な高１女子にとって憧れの爽やか先輩が無関心を装いつつ女子のスカート覗こうとする仕種はショッキング）

そもそも春日透の頭にぱんつ見られたら恥ずかしい程度の羞恥心があるのだから普通に下に何か履いてる気がするのよね……。

ということで色々引っかかってあれでした。
透明人間になった明くんの不自由な感じとかにリアリティがあった分、余計に。
どう思って読んだらよかったのやら……（『たったひとつの、ねがい。』なんかの一本筋の通ったリアリティのなさはB～C級ホラーの犯人みたいだと呑気に喜べたのだけど）。

しかも、続編確定じゃないのにひとつのお話として完結させずってどういうことだよオイ。
不誠実にもほどがあらぁ。

完結していず続きも出せない様子の『おともだちロボ　チョコ』をそれでもWEB連載できちんと完結させようとする姿勢を見てちょっと安心するやら見直すやらしてたらこれだよ。

読メ感想なんか思いっきりそれメインで書いちまったよ。

中々面白くはあったけどちゃんとしよ？　入間人間ちゃんとしよ？？　続き出せるかわからんようなのに1巻丸々序章に使うのやめよ？　ねえちゃんとしよ？？　パパさんママさんはお孫さんフィーバー微笑ましいけど入間はちゃんとしよ？？？　どんだけ未完作品抱えてんのちゃんとしよ？？？？　あとイラストはまあまあよくて特に気怠げな眼光とかはすごくよかったんだけど入間作品相変わらず本文と絵のすりあわせいい加減だなあ。これ会社のカラーなん？　まずあれだよ星光でかくね？

あとどうでもいいけどスカートの下にスパッツとかちゃんと履くようにしないとそのうち女子には見放されるぞ春日透。女子そういうとこ気をつかわなくて変な空気にさせる女子のこと嫌いだし人によっては割と同情とか踏み越えるぞ。

とりあえず、シメに以前書いた記事置いておきますね……。

ラノベ作家の読者層確保は、引き算でなされる。だから、

[1回]